今、新型コロナウィルスの感染が広がり、
緊急事態宣言が出ている中、
同じような14世紀のペスト流行の街を描いた
アルベール・カミュの「ペスト」が人気で
ついに累計100万部を超えたそうです。
私はカミュの「異邦人」を高校の時に読んで、
その不条理感をテーマにして読書感想文を書いた事もあり、
この本は20代の頃、読んだ思い出があります。
ペストが蔓延する小さな町が封鎖され、
一人の医者が無力感を持ちながらペストと戦っていくといった内容で、
終息は静かにやってきたような気がします。
(ウィキペディアなど読み返していないので、記憶は曖昧ですが)
汚い排水溝に倒れた死体や、
鼠が入ってこないように目詰した家の光景があったような気がします。
都市封鎖したらどうなるのかという事を、
人間の醜さなどを炙り出しながら
淡々と書いており、読むのに疲れた印象もあります。
あれほどとは言えませんが、
読もうと思った人も最悪な状況を知りたいのかもしれませんね。
私は今読み返そうとは思いませんが、
同じカミュの「シーシュポスの神話」を読んでみたいですね。
丸い大きな石を頂上までやっとの事で転がし上げた後、
それがまた下まで転がり落ちるという話で、
まさに努力が報われない不条理な話だそうです。
今はまさに、新型コロナウィルスの影響で、今まで努力してお店をやってきた人が報われずに、
休業に追い込まれ、生活に困ったり、
解雇されたりして
不条理を感じている人が多くいる事でしょう。
こんな不条理の中でもいつか終わるトンネルの先を見据えて、
希望を見つけ出して行きましょう。